創業者から
創業書著書

 経営者をめざす~挑戦者たちへ と題する小冊子を、
社内教育資料として作成しております。
今回はその概要を紹介したいと思いますが、
小冊子の「はじめに」と「目次」と「おわりに」をそのまま転載することが、
概要説明に最も適した方法ではないかと思いますので、
その趣旨で以下記述することにします。

【はじめに】

“企業は人なり”これはまさに格言です。
企業を構成する一人ひとりの能力と熱意の総和が、コーポレートパワーです。(注:コーポレートパワーは創業者の造語です。)
従って経営者は、経営資源の中でも根底をなす人の育成に、注力すべきは論をまちません。
円満な常識をもち、職務や地位に必要な知識技能を身につけ、熱意に満ちた人達によって企業の将来は切り拓かれます。

私が、社の中核となる部課長等管理者層の能力向上に資するため、機会教育を本格的に始めたのは、1997年9月24日でした。
この日のテーマは「桑の葉」その1『状況判断』でした。
「桑の葉」の由来は、“研鑽の一助たるを願って、私が与えるものは木の葉っぱみたいなものかも知れない、しかしそれを糧に将来絹の糸を吐いてほしい”というものです。
この教育は、月に1~2回のペースで行ってきたのですが、回を重ねて129テーマを数えました。
教育の内容は結構広範に及びますが、管理者の心得みたいなものが主体になっております。
また、確たる論理やデータに裏打ちされたものではなく、私の自説・持論・私見を織り交ぜて、ストーブを囲んで「語り聞かせる」類のものです。
ではありますが、管理者及び管理者候補生には必ずや能力向上に裨益するものと確信しております。

ITベンチャー企業の場合、カリスマ性とか腕の良いSEとかで、起業意欲の旺盛な人等をトップとして、その下に一塊の小集団が吊り下がっており、糸で皿を吊ったような形のものが見られます。
草創期や規模の小さい時は、これで良いか、やむを得ないでしょう。
しかし、規模がある程度大きくなれば機能発揮に適した組織がつくられますので、役割分担に応じた管理者が必要になってきます。
管理者を育てるには時間もかかりますが、主として実践を通じ、さらには短節・軽易な機会教育や計画教育等の施策を講ずることにより、確実に伸びるものであり、期待に応えてくれるものです。
本書は、「桑の葉」129テーマの中から25テーマを選択し、補筆したものですが、推敲の余地も大きく、荒削りの感が否めません。
その点を了として、研鑽の一助として頂ければ幸いです。

【目次】

1、人の活かし方
2、企業の本質《収益なければ存続なし》
3、会議のやり方《会して議して決して実行だ》
4、コマンダーの資質
5、事業推進の姿勢《欲しかったら獲りにいけ》
6、日本型経営のすすめ《うちの会社をいい会社にしようや》
7、命令指示の与え方《命令指示はお願いではない》
8、夢を語り夢を描く《夢はベンチャーの活力の源だ》
9、資本金と経営権《商売の元手は良質の金を》
10、企業価値とは
11、判断と決断《正解のない試験問題》
12、計画性・先行性《人が先に行って時を待て》
13、人を高める
14、酒ノミニケーション
15、ITベンチャーの営業
16、コスト感覚
17、目標による管理《低い目標は超えられない》
18、企業の管理者《組織は人の上にも人の下にも人をつくる》
19、ITベンチャーの危機管理《いったい何が危機ですか》
20、月次決算・採算管理《数字は文字のない文章である》
21、経営コンサルタント
22、経営情報《情報のジャングルには入るな》
23、身だしなみ《基本は霞ヶ関のドブねずみ》
24、報告・通報・連絡《片思いではダメ》
25、社の親睦会

【おわりに】

ただ、管理者の在るべき姿、管理者の具備すべき要件など、つまりノウ・ハウについて、ほとんどの人が教育を受けておりません。
この人達に、そういったものを付け加えれば、人の上に立つ人として自信を持つばかりでなく、経営陣の強化につながる。これをきっかけに「桑の葉」が始まったのです。
要約整理版を書き進むうちに、自分の思いと経験が、随分と色濃く出ているものだと改めて思いました。
思いとは、若い管理者層に期待するが故に、こうあってほしいとの願いです。

我こそはと思わん若い管理者候補生、経営者をめざして挑戦してください。
管理者=経営者として社をダイナミックに動かしてください。
この「桑の葉」が人と社の発展につながれば、これにすぐる喜びはありません。